もう30年以上も前の話だが、ゴールデンウイークを挟んで山形県に出張した事がある。 フライフィッシングを初めてまだ間もない頃の事。当時の僕はまだ山形県についても良く知らなかったが東北の地と言うだけで深山幽谷の渓に思いを馳せ、想像もつかないほどの大イワナが住んでいると信じて疑わなかった頃の話。多分に釣りキチ三平の影響かもしれない。 そんな事だから山形に出張と言われて一番先に準備したのがロッドとリール、そしてウェーダーとベスト、早い話が万全の釣り支度を整え車のトランクに積め込んだのだった。 当時は、福島県のいわき市の南の端に住んで居た事もあって山岳渓流の釣りはあまりした事がなかったのである。

タイトル

地図とにらめっこをして釣行場所を探す楽しみは今も昔も変わらないが今ほど情報が多くない時代の事、期待は膨らむ一方だった。 どこの川を釣ろうかと地図を眺めているとちょっと気になる名前を発見した。それが「朝日鉱泉ナチュラリストの家」だった。鉱泉と言う位だから暖かい風呂にも入れるだろうし、如何せん名前がカッコよくないか。このすぐ脇を大朝日岳を水源とする朝日川が流れている。川の事も土地柄も何も解らないが此処に決めた。目指すは朝日川だ。 5月の3日だったか5日だったかは覚えていないが宿泊していた上山温泉の旅館を出ると白鷹町へと向かった。そこから朝日町へと進むのだが今のようにカーナビなど無い時代だから、知らない土地への移動はなかなか大変だった。

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