第五章 いろいろなキャスティングがある(その2)

もうすっかり一端のフライフィッシャーになった僕らだがフィールドに出ると思いもよらない自然のパワーに振り回されたりするのだよ。特に風はフライフィッシングの強敵なのだ、軽いラインとフライはいとも簡単にポイントをはずれ遥か彼方のブッシュを釣ったりひどいときには自分の耳にピアスのごとくぶら下がったりするものだ。強敵はそんな自然の悪戯だけではなく、目指す鱒達が棲む川はそれは複雑な流れによって守られていて、ちょっとでもフライを流す道(ドリフトレーンと言う)を間違えると鱒を魅了するはずの毛鉤は水流れに引かれてあらぬ動きをしてしまう(ドラッグがかかると言う)。これはこれで鱒達にアピールすることもあるのだが、大抵の鱒達はこの不自然な動きを嫌い水底へと消えていってしまうのだ。

これらの天敵にどう対応するかで可愛い鱒達に対面できるチャンスが大いに変わるのだよ。研究を怠るべからず。

 
天敵の種類
これらの敵は大きく二通りに分けられる
1.風や障害物などのキャスティングを邪魔する外敵
2.水流などのフライの流れを邪魔する敵

これらの敵を交わすためにさまざまなキャスティング方法が考えられた、よく使われるテクニカルキャスト(トリックキャストなどと呼ぶ御仁も居る)を紹介しよう

障害物に対応する

フィールドには障害物も多くある。立ち木、張り出した木の枝、葦の茂みなど皆僕らの敵だ

バックスペースが取れない場合の対処
ロールキャスト
ロールキャストは後方にスペースが無い場合やピックアップなどに多用されるが後方から風が吹く場合近距離であれば有効なキャストだ。ロッドを立ててラインを後方に倒したあとロッドを前方に倒すことでフライを飛ばすことが出来るよ 。

■ロールキャストを動画で確認する

スネークロールキャスト
シングルスペイで良く使われるこのキャストもロールキャストと同様に使われる。キャスターの前面にサークルを描くためロールキャストよりラインの着水距離が短くて済むのでラインピックアップにも有効で渓流のたたき上がりにも便利なキャストなのだ。僕はかなりの場面で使っているのさ。

■スネークロールキャストを動画で確認する

後方の障害物をクリアする
スティープルキャスト(タワーキャスト)
後方のブッシュなどをクリアするのに使われるのがスティープルキャスト(タワーキャストとも言う)だ。後方上空(頭の上にバックキャストするつもりで)にバックキャストすることで後ろの障害物をクリアする。バックキャストの方向が上方になることから遠くに投げることは難しい 。

■スティープルキャストを動画で確認する

ポイント上に張り出した木の枝などをクリアする
アンダーループキャスト
体の正面でロッドを横に振ることでループを体の左右に対象につくる方法、フォワードキャス、トバックキャストどちらでもプレゼンテーション可能でありフライがループの下を通るためポイント上部に張り出した障害物をクリアするのに重宝する 。

■アンダーループキャストを動画で確認する

ホリゾンタルループキャスト
一応、僕が考えたのだがこんな方法は昔から誰かがやっているはずなので名前もあるのかな?フォワードキャスト時にロッドティップを外側または内側から回し振ることで平面のループを作り障害物をサイドからクリアする方法。外側から回すことで右カーブ、内側から回すことで左カーブを作る。

■ホリゾンタルループキャストを動画で確認する