Tips & Contrivances

魚と戯れるための様々なテクニックと小技がある

■Webキャスティングレッスン1 

■unit5 座学「フォルスキャスト」

1.フォルスキャストって何さ?

フライキャスティングと言えばフォルスキャストと言うくらい、当たり前になっている言葉です。フォルスキャストとはその名の通り「偽りのキャスト」「偽のキャスト」と言われるものです。偽りだなんて失礼な・・。

皆さんご存知の通りフォルスキャストは空中にフライラインを保持し、前に(フォワードキャスト)後ろに(バックキャスト)ラインを振り回すものです。それではこのキャストがなぜ必要なのかフォルスキャストの利点と欠点について考えてみましょう。

【まずはフォルスキャストのデメリットから】

 ●魚のいるポイントの上をラインが通るとラインの影が魚を驚かせてしまう。

 ●ラインを前後に投げている間にラインがトラブルを起こしてしまいイライラして釣りにならない。

  ⇒テーリングを起こしウインドノットができてしまいリーダー交換にイライラする。

  ⇒バックキャストで後方の木の枝や、友達を釣ってしまった。

  ⇒フライフックが自分に向って飛んできて危うくフッキングするところだった。

 ●フォルスキャストだけしているといつまでたっても魚が釣れない(冗談です)

【それではフォルスキャストのメリットは】

 ●キャスト中にラインをリリースしたり手繰ったりすることでポイントまでの距離感を合わせることが出来る。

 ●ダブルホールを併用しラインスピードを上げることで、遠投することが可能。

 ●フォルスキャストによりラインの方向性を変えたりしてポイントへのアクセスがし易くなる。

 ●フォルスキャストをすることでフライの水分を切りフライを復活させることが可能。

2.フォルスキャストの必要性 

これまで、フォルスキャストが出来なくても釣りは出来ると学んできました(ロールキャストやスネークキャスト・スペイキャストなどが挙げられます)が、どうやらフォルスキャストがきちんとできればもっと良いことがありそうです。どうやらフォルスキャストのデメリットはフォルスキャストの精度を上げれば何とかクリア出来そうな気がしますもんね。上記メリットに掲げたようにラインの方向性を高めたり遠くのポイントへフライを届けるために無くてはならないのがフォルスキャストです。ここでは、ご存じフォルスキャストのコツなんぞを学習することにしましょう。

3.フォルスキャストのプロセス

フォルスキャストのプロセスはおおよそ以下の通りになります。それぞれにポイントを挙げてみました。

 ●バックキャストのスタート

 pointフォワードキャストからバックキャストに移るタイミングはラインがターンオーバーする直前!それより長くても短くてもラインスラック(ラインが波打つ)の原因になります。

 ●バックキャスト

 point手首のバックへの移動は肘を上げて耳の横まで移動する感じです。

 ●バックキャストのストップ

 point耳の横でロッドを止めると同時にさらに肘を少し上げロッドティップを後方上空に持ち上げる感じです。この動作はunit1で説明したドリフトゾーンの動作となりロッドのバイブレーションを吸収する動作でもあります。

 ●ポーズ

 pointラインの長さによって変わりますがポーズはきちんととります。ラインがターンオーバーする直前までロッドを動かさないことです。後方は見えないだけにポーズでは待ちきれないものですが、早すぎれば次のフォワードキャストに影響を与えます。

 ●フォワードキャストのスタート

 point考え方はバックキャストのスタートと同様ですが、後方は見えないので感覚で覚えるしかありません。バックキャストのときと同じタイミングでスタート出来れば問題ありません。

 ●フォワードキャスト

 point手首を耳の位置からバックキャストのスタート位置まで戻します。感覚的には肘を下しながらリストダウンを行います。

 ●フォワードキャストのストップ

 point完全にリストダウンした位置からさらに少しリストダウンを行いながら若干前方に移動するイメージです。この動作はバックキャスト同様ドリフトゾーンの動作となりロッドのバイブレーションを吸収する動作でもあります。

 ●ポーズ

 pointラインがバイブレーションを起こさないで真っ直ぐ前方に伸びていく間ダウンリストした手首の状態を維持します。

次に、ロッドを停止しながらロッドティップのバイブレーションを吸収する動作を確認してみましょう。

4.ドリフトゾーンで使い方

unit1で学習した通りロッドの移動するゾーンにはパワーゾーンとドリフトゾーンと分けて説明されることが良くあります。特に重要なのはドリフトゾーンと呼ばれるゾーンでフォルスキャストの前後でロッドティップのバイブレーションを吸収しラインスラックなどの原因を排除しつつラインスピードをコントロールする重要なゾーンと言えます。

画像で、ドリフトゾーンの使い方を確認してみましょう。

【バックキャストでのドリフトゾーンの使い方】

ポーズ1

ロッドの停止位置です

ポーズ2

停止以降、リストのオープンと肘の上移動によりロッドティップのバイブレーションを吸収しています。

ポーズ3

【フォワードキャストでのドリフトゾーンの使い方】

ポーズ1

ロッドの停止位置です

ポーズ2

停止以降、さらにリストダウンと肘の下移動によりロッドティップのバイブレーションを吸収しています。急激な停止により曲ったロッドがスムーズに復元しているのがわかるでしょうか。

ポーズ3

さて、次回(最終回)はロッドアクションの違いによるキャスティングの違いについて解説します。お楽しみに。